依然として感染者の数が増え続けている新型コロナウイルス。
本来2月下旬と言えば、次の大型連休であるゴールデンウィークに向けて、ホテルの確保や観光地の選定等、着々と計画を進めていくはずの時期ですが、新型コロナウイルスの影響で旅行の中止も視野に入れざるを得なくなっているのはないでしょうか。
今回は、中国各地の現状や観光への影響をまとめて紹介していきます。
最新の情報について
現在、中国各地に関する最新の情報は主に以下にて随時更新しています。
【新型コロナウイルス】最新情報まとめ≪航空券・入国拒否・中国国内の現状・ビザ申請≫
【新型コロナウイルス】中国各地の隔離措置・移動・行動制限一覧
【新型コロナウイルス】中国各地の隔離措置・移動・入域制限≪山東省≫
中国大陸の現状、生活への影響
企業・工場
・営業を再開した各企業においては、消毒や体温チェック、マスクの着用等が徹底されており、春節期間中に田舎や実家に帰省し、戻ってきた職員に関しては14日間の自宅待機が義務付けられている。
企業等への通勤が必要な全ての職員は、所属企業が発行した「出勤証明書」の携帯が義務付けられており、不携帯の場合は外出不可となる。
また、オフィスビル等への入館は、政府の許可が必要となり、在宅勤務を行う人も多い。
特に春節明けの2週間は外出制限等を含め非常に厳しい制限が敷かれている。
交通機関
・外出時はマスク着用が必須。（※公共交通機関は、マスクを着用していない場合、乗車不可。）
・長距離バスの運休となり、再開日は未定となっている。
・列車は運行数が減らされている。
生活面
・3人以上での外食は不可。
・人が多く集中する施設や娯楽施設全般の閉鎖されており、再開日は未定となっている。
・買い物は2日に1回、1家族1名のみで生活必需品（食料品や衛生用品等）のみ可能となっている。
・解熱剤や咳止め等の薬局での販売中止。必要な場合は、医療機関の受診が必須となる。
・マンションや住宅施設の出入口は1ヶ所のみとなり、施設への出入口にはマスクの着用が義務ずけられている。
観光面 ※2月25日 更新
1月下旬より中国全土の多くの観光地が閉鎖となっておりましたが、一部の観光地では営業が再開されれるようになりました。しかし、入場者数の制限や、マスク着用、体温検査などの規制がかかっています。
≪営業を再開している観光地≫
■北京
景山公園、頤和園、天壇公園、北海公園、中山公園、香山公園、植物園など
■南京
城壁、玄武湖、石頭城遺跡などの１１箇所
■無錫
霊山、三国水滸公園、太湖公園などの１１箇所
■杭州
西湖を含む全ての屋外の公園が営業再開
■黄山
黄山風景区
■江西省
炉山、龍虎山、務源、井岡山
■海南島
三亜のすべて観光地が営業再開
■四川省
成都市洛帯古鎮は営業再開
その他の観光地も営業再開予定。
九寨溝、パンダ基地、武候祠などに関しても、今後の状況により営業再開予定。
■重慶市
武隆カルスト地形風景区
■麗江
玉龍雪山、麗江古城、ろこ湖などの１７箇所
■西安
大雁塔、小雁塔、大明宮遺跡公園、城壁、興慶公園など、屋外の観光箇所は全て営業再開予定。
各都市の具体例
各都市の移動制限等の最新情報については、こちらをご覧ください。
山東省≪注意≫ ※2月27日 更新
最新情報については、こちらをご覧ください。
１．発熱、咳などの諸症状のある方
→入国後、政府の指導の下、新型コロナウイルス検査を受診しなければいけません。
２．無症状の方
山東省在住の方→自宅で14日間隔離
出張・短期滞在の方→政府指定のホテルに滞在
北京 ※注意
【観光面】
故宮博物院や万里の長城など、一部の観光地は休業中となり、再開日は未定となっている。
【その他】
中国籍の旅行は中国国内、海外ともに政府により制限されている。
【注意】
外国人を含む北京に到着する全ての者は、北京到着後，14日間の自宅での経過観察が義務付けられている。
それに伴い、北京市内のホテルの予約には以下の制限が敷かれている。
１．宿泊は14日以上のみ受付。
２．または、宿泊拒否。
宿泊可能となって場合でも、14日間はホテル内で隔離される。
シーツ、洗面用品、ルームサービスの提供は、接触の無い方法で提供される。
チェックイン時の誓約書へのサインが必要。
違反した場合、法律により罰せられる。
上海
【観光面】
営業を再開している観光地もあるが、一部の観光地は休業中となり、再開日は未定となっている。一部のホテルにおいても休業している所がある。
【生活面】
大型レストラン(チェーン店等)でも休業している店舗が多い。
大連
【観光面】
一部のホテルは休業中となり、再開日は未定となっている。
(※凱倫飯店、日航大連ホテル、フラマホテル等。)
青島
【観光面】
政府により、観光業全般に規制が敷かれており、旅行会社による現地手配等を含め、原則受け入れが不可となっている。
西安
【観光面】
営業を再開している観光地もあるが、一部の観光地は休業中となり、再開日は未定となっている。
広州・深セン
【観光面】
各観光地やレストラン等は閉鎖・休業している所が多く、再開日は未定となっている。
【その他】
香港とでつながる鉄道や新幹線は封鎖されている。
香港・マカオ・台湾の現状、生活への影響
香港
観光面
【営業停止中の観光地】
SKY100
生活面
日本国総領事館への入館時に体温測定が実施されており、体温が37.8度以上の場合には入館不可となる。
その他の各施設でも、入館時に体温測定・アルコール消毒を実施しているところが多い。
交通機関
【開放中の国境】
・珠港澳大橋の香港人工島
・車両の深セン湾
・香港国際空港
※その他の国境は閉鎖中
マカオ
観光面
営業を停止していたカジノは2月20日より順次営業再開予定。最大30日以内の再開が政府より必須とされている。
しかし、カジノ付近のホテル、マカオタワー、ダンシングウォーターショーについて不明。
【営業再開が未定の観光地】
マカオタワー、ダンシングウォーターショー
【営業停止中のホテル】
「ウィンマカオ、ウィンパレス、アルティラマカオ、グランド ハーバー ホテル、フォーシーズンズ ホテル マカオ、セントレジス マカオ、コンラッド マカオ、ソフィテルマカオ アット ポンテ１６、レジェンド パレス ホテル、ロックス ホテル」等。
台湾
観光面
【営業停止中の観光地・ホテル】
タイペイアイ ：2月8日～25日まで
一部ホテル内のレストランの営業時間変更や営業停止。
烏来璞石麗緻温泉会館」(ポーズランディス)
休業期間:２月１４日(金)～３月１５日(日)
休業対象:全館客室、レストラン
※個人風及び大風呂は通常営業
【観光地】
故宮博物院 (北院)
時短営業（定休日あり）※3月31日まで
営業時間: 火～日曜、 ０９:００～１７:００
龍山寺：消毒液あり
総統府入場：消毒液あり
台中宮原眼科：消毒液あり
行天宮：入場時にマスク着用の義務
中正紀念堂：入場時に体温検査あり
台北１０１展望台：入場時に体温検査あり
故宮博物院北院：入場時に体温検査あり
台南赤崁楼：入場時に体温検査＆マスク着用の義務
九族文化村：消毒液あり＆マスク着用の義務
生活面
マスクの購入は、現地の健康保険証の提示が必要となり、外国籍の現地でマスクの入手は不可能。
また、現地民においても、1人につき7日間の間に2枚のみ購入可能となり、薬局の前には常に長蛇の列が出来ている。
交通関連
台湾～中国本土を結ぶ、航空便、船便共に運休停止中。
鉄道等の交通機関の構内への立ち入りの際には、消毒・体温検査が実施されており、その他の民間施設等においても、同様の措置を取る店舗が多くなって来ている。
今後の公共交通機関の乗車にはマスク着用が義務付けられる可能性が大きい。
タクシーの消毒
認可タクシーでは、車内（ドアノブ、トランク、後部座席）の消毒が強化されています。台湾では白タクではなく認可タクシーを使うようにしましょう。（特徴：白地に赤い文字のナンバーが認可タクシー）
航空会社の運行状況（国際線）
現時点では3月28日までのフライトで、非常に多くの欠航（フライトキャンセル）が起こっています。
運航しているフライトの方が少ない状況です。フライトキャンセルについては、こちらの記事をご確認下さい。
【情報更新】中国・武漢、新型肺炎、フライトキャンセル一覧（東京・関西・名古屋）
3月29日以降のフライトに関しては、まだ欠航（フライトキャンセル）の情報は出ておらず、様子見の状態となっています。
まとめ
中国国内の現状や飛行機のフライトキャンセルの多さを鑑みると、現時点での渡航・旅行は非常に厳しく実質不可能に近い状態となっています。
しかし、中国国内での感染者数が落ち着き始めてたとの情報も出始め(真偽不明)、中国国内観光地も少しづつ営業を再開してきています。
しかし、それと同時に都市により外部からの入国者は一定期間隔離措置をとることを義務づけている場合もあるので、注意が必要です。
今後、季節や移り温かくなり、状況の回復に加速がかかることを期待したいところではありますが、まだもうしばらくは様子を見るしかなさそうです。