航空券・旅行会社

航空券&旅行業界の専門用語一覧(上級編)

専門知識

旅行業界では様々な専門用語を使って日々業務が行われています。今回は数ある航空券に関する専門用語の中から、上級編として、一般の旅行者の人があまり目しない、普段聞いたことがない用語を紹介していきます。

問い合わせの際にこれらの用語を使うと「こいつ知ってるな」と思われることでしょう。

航空券の業界用語一覧

ア行

アイルシート

アイルシートとは飛行機の通路側の座席で、反対にウィンドウシートは窓側の席を指します。アイルシートは景色を楽しめない代わりに、席を立ちやすいため、旅慣れた人に好まれる傾向があります。

 

アクティブ

実際に予約を取ることや、予約が存在すること。

 

アグリゲーター

アグリゲーターとは、様々なコンテンツを集め、整理して提供する事業者を指し、具体的にはECサイトやネットオークションで同一商品や関連商品の情報を収集し、価格比較を行うウェブサイトも含まれる。また、NDCにおいては各航空会社のNDC接続を集約する事業者を意味する。

 

アジョイニング ルーム(Adjoining Room)

隣り合わせの部屋の意味で、場所によっては廊下を挟み、向かい合った複数の部屋を指す場合もある。

尚、隣り合わせの部屋は室内では繋がっていない。

 

イグジットロウ

イグジットロウは飛行機の非常口に近い座席で、足元が広く人気があります。但し、緊急時に乗務員を手伝うため、国際線の場合、英語をある程度話せる必要があります。座席指定は出発当日に航空会社のカウンターで行うことが多いです。

 

インセンティブ(Incentive)旅行

インセンティブ旅行は、会社の慰安旅行とは異なり、社員や代理店に報酬として提供される特別な旅行。通常の旅行より魅力的で、社員向けの報酬旅行と、外部の同業者を招待する旅行の二種類があります。企業の業績向上に効果的とされ、世界中で注目されています。しかし、個々の好みや趣味、宗教に配慮する必要があり、事前に情報を用意することで旅行の手配がスムーズになります。

 

インターライン

運送が複数の航空会社にまたがること

 

インファント

座席を使用しない2歳未満の幼児。

 

インボラアップグレード

オーバーブッキングなどで、エコノミークラスからビジネスクラスにアップグレードされることを指す。

 

イールド

便あたりの単価や、乗客一人当たりの単価などを指す。

 

ウィークコード(ウィークナリティ)

週末・平日を識別するコード。W:週末、X:平日

 

ウェイティング

キャンセル待ち

 

エアオン

エアーオンリーの略。航空券だけの購入のこと。

 

エンドース

エンドースとは、発券航空会社が航空券を裏書きして他の航空会社に振り替えることを指します。ただし、通常運賃以外の料金タイプでは、他社便への変更ができない場合もあります。これはトラブル発生時の対策として行われます。

 

オープンジョー

行きと帰りの出発空港が異なり、その2都市間は航空券が含まれない旅程のこと。到着地と出発地が異なる旅程も指す。

 

カ行

カテゴリー/CAT(キャット)

運賃規則の項目のこと

 

カボタージュ

カボタージュとは、国内輸送を自国業者に限定する規則を指し、他国の業者による国内運航はできない状態を意味します。特に航空分野では「Air Cabotage」と呼ばれ、他国の航空機が自国の2地点間のみで運送を行うことは通常許可されません。これは国内の貨物・旅客輸送を自国の業者に限定するもので、国際的に広がっている制度です。1944年のシカゴ条約では、航空機の法的地位を定め、国際民間航空を効率的かつ秩序あるものにすることを目的としており、日本は1953年に加盟しました。

 

カーフュー

カーフューとは、航空業界において一部の空港で実施される夜間の離発着制限を指し、特に都市部の空港で周辺住民の騒音被害を抑えるために設けられています。

日本の主要空港のカーフュー時間は、成田(23時~6時)、伊丹(21時~7時)、福岡(22時~7時)などがあります。

また、羽田、関西空港、北九州空港は24時間の離発着が可能であり、夜間の代替運用機能を提供しています。

 

危機管理

企業が従業員の出張先での危機(自然災害やテロ、クーデターなど)に対処するため、状況確認や避難指示などを迅速に行うサービスが提供されており、iJET、Anvil、Control Risks、SECOMなどの複数の企業が、危機情報確認や安否確認を自動化したパッケージを提供しています。

 

航空協定

航空協定は、国際民間航空運送に関する路線・輸送力・航空企業などの事項について2国間で締結される条約の総称で、二国間航空協定ともいう。 現在の航空協定は1944年に結ばれたシカゴ条約(国際民間航空条約)を基本に、原則として関係二国間における航空協定で形成されている。現行の二国間航空協定の基本になったのが1946年に締結された米英航空協定(バミューダ協定)。日本は1952年に米国との間で最初の航空協定を締結し、現在までに計55か国1地域との間で航空協定を締結している。

 

航空保険特別料金(Insurance Surcharge)

航空保険特別料金(Insurance Surcharge)とは、2001年9月11日の米国同時多発テロ以降、大幅に値上がりした航空保険料を搭乗者である利用者に転嫁するために設定する特別料金である。料金は各航空会社ごとに異なり一律ではなく、航空券を購入する際には航空券代とは別に支払う必要がある。(利用者からの実際の支払いは航空券の料金と合わせて行うが、諸税やTAX欄に含まれている場合がある。これは国土交通省航空局によって認可された料金であり、同様に燃油料金の値上がり分を利用者に転嫁するための料金が「燃油サーチャージ(Fuel Surcharge)」である。

 

ゴーショウ・GO SHOW

予約・購入をしていない状態で、出発当日に直接空港に行き搭乗すること。

 

コモディティ(commodity)

コモディティ(commodity)とは、商品先物取引所などで取引される「商品」のこと。商品といっても「goods(製品)」ではなく、原油やガスなどのエネルギー、金・銀・プラチナなどの貴金属、小麦・大豆・とうもろこしなどの穀物、銅・アルミといった非鉄金属などのことを指す。 これらは世界の商品取引所で先物取引が行われている。 こうした実物資産に対して投資をすることを「コモディティ投資」と呼んだり、こうしたものに投資をしている投資信託を「コモディティ投信(コモディティファンド)」と呼んだりする。 投資商品としての特徴はインフレに強いという面が挙げられる。 従来は先物取引やオプション取引でしか個人投資家はコモディティ市場に参加することができず、ハイリスク商品と捉えられているが、最近では小額でも取引可能なETF(上場投信)としてもこうしたコモディティ投資商品が存在しており、個人投資家にも身近な存在となりつつある。 たとえば、日本でもニューヨーク原油(WTI)に連動するETFが09年8月に大証(大阪証券取引所)で上場している。 また、同月に東証(東京証券取引所)では、金・銀・プラチナ・パラジウムなどの先物価格と連動するETFが上場している。 こうした流れから、近年ではコモディティに対する個人投資家の投資意欲も向上している。また、実物への投資が必要となるETFではコモディティの中でも農作物などへの投資ができなかったが、ETNを通じて投資が可能となる。

 

サ行

ストップオーバー

途中降機の意味で、目的地までの途中の乗り継ぎ地点で24時間以上滞在すること。
航空券によりストップオーバー可能な運賃もあれば不可能な運賃もあり、ストップオーバーをする回数、地点に応じて、所定の追加運賃が課せられる場合がある。S/Oと略して記載する場合もある。

ゼブラタイム(ZTIME)

グリニッジ標準時(GMT)のことで、航空会社のPNR上のヒストリーではゼブラタイムが適応される事が多い。

 

タ行

タイムリミット

様々な意味があるが、航空券用語としては、発券期限を指す事が多い。

 

タリフ

運賃の価格やルールが記載されている公式の運賃表。

 

ダイバート

天候や機材トラブル等の不測の事態に当初の目的地以外の空港等に着陸すること。ダイバージョン(diversion)、代替着陸、目的地外着陸とも呼ばれる。

ダイバードが発生する理由としては、主に以下のケースが考えられる。

  • 目的地の空港において視程不良や横風制限など最低気象条件を下回ったことにより着陸できない場合、滑走路がなんらかの理由で閉鎖されている場合
  • なんらかの理由で搭載燃料が不足し目的地までたどりつけない場合
  • 機内で急病人発生や機体異常で最寄空港に着陸する場合

ダイバードとなった場合、事前にダイバードの可能性があることを承諾した上での出発(主に気象状が悪い場合)した場合を除いては航空会社の費用負担で旅客を目的地まで送り届ける。 国際線では通常目的地の滑走路再開を待って改めて目的地まで飛行する。 当日中に再出発が困難な場合は宿泊場所の手配も行うが、国内線では運航打ち切りとして、バス、列車などにより目的地に代替輸送を行う。離陸後に機体に異常が発生して引き返したときは、別の機体で目的地に向かうことが多い。

 

通し運賃

国際線から国内線など、中間地点を含む旅程で、一つの運賃で計算された運賃。適応条件として経由地での乗り継ぎが24時間以内であることなどがある。

 

ナ行

ノーショウ・NO SHOW

出発当日連絡なしに空港に現れないこと。航空会社により罰則規定がある。

 

ハ行

バルク運賃(Bulk Inclusive Tour Fares)

IT運賃のひとつで、座席一括契約一括運賃とも言い、一定数以上の座席を一括購入し、大量輸送による大幅な運賃の割引きをおこなった運賃を指す。

 

パッケージ

募集型企画旅行のことで、旅行会社があらかじめ決めた旅程に参加するタイプの旅行。

 

パッシブ

航空券用語で実際に存在しない予約記録を作成すること。アクティブとは異なり、航空会社へのリクエストメッセージは送信されない。

 

パージ

PNR(予約記録)が最終セグメントの出発日以降に消滅すること。

何日で消滅するかは、GDSにより異なるが2日ほどである場合が多い。

 

フェアファミリー

Branded fareのことで、航空会社のサービスによって運賃をグループ化したもの。

 

プッシュ

希望する運賃やフライトのキャンセル待ち取れるように、航空会社へお願いすること。

プライベート運賃

公示運賃とは違い、航空会社が特定の旅行会社に限定した料金。大手の旅行会社や特化型の旅行会社はこのプライベート運賃を活用して、他社に料金面での差を付けることが多い。

 

フレックス運賃

IATA加盟航空会社各社がGDS上に公示している運賃の平均値を基にして算出される運賃のことで、IATA運賃に代わる運賃とされている。

 

プレートキャリア

航空券の発券を行った航空会社。

別冊発券

別切り(ベツギリ)とも呼び、一つのPNR(予約記録)の旅程を分けて発券すること。

 

ホテルコミッション精算

旅行会社とホテルのコミッション精算は個別対応が主であり、徴収が難しいこともあるため、専門の会社がコミッション徴収を行い、その手数料を得ている。

 

マ行

マルチプルビザ

Multiple Visa。定められた有効期間内に何度でも出入国できる査証のこと。数次ビザとも言う。1回あたりの滞在期間には制限があることが多い。そのほかのビザとしてはシングルビザ(Single Visa)、ダブルビザ(Double Visa)、トランジットビザ(Transit Visa)がある。

 

 

ヤ行

ユニット

”受注型企画旅行”のことで、いわゆるオーダーメイド(ユニットツアー)の旅行。

募集型企画旅行とは異なり、詳細な企画行程書を作成する場合、企画作成料などの諸費用が必要となるよう場合もある。

 

ラ行

リバリデーション

リバリとも呼ぶ。フライトキャンセルの際の振替など一定の条件の時に行われる作業。リイシュ―・REISUEとは違い航空券番号は変わらない。

リファレンスナンバー

航空券の記録を作成した際にアルファベット6文字で構成される予約番号こと。リファレンスナンバーには、旅行会社用と航空会社用の2種類がある。eチケットお客様お控えにもこの2種類が記載されているので、航空会社への手続きの際には、この航空会社のリファレンスナンバーを併せて伝えると、スムーズに話が進む。

 

アルファベット・数字

Aから始まる用語

  • A4A
    Airline for America(A4A)は、1936年に設立された米国の航空輸送企業の事業者団体で、本部はワシントンDCにあります。A4Aに加盟する航空会社および提携企業は、米国の航空会社が運ぶ乗客と貨物の90%以上を担当しています。
  • ACCA
    「The Accounting Center of China Aviation」は、北京に本社を持ち、航空業界向けの精算・会計システムを提供する会社です。1996年からIATAのDPCとして各国のBSP精算処理業務を行っており、アジア地区では韓国とインドを除く全てのBSPに対応しています。なお、日本では2012年にDPCがACCAに移管されました。
  • Accelya
    本社をインドに持つ、航空業界向け精算・会計システムを取り扱う会社で、主にヨーロッパ、中南米のIATAのBSP精算業務を担っている。
  • ACM
    Agency Credit Memosの略称で、代理店が航空会社に過剰に支払った金額を航空会社へ請求すること。
  • ADD-ON運賃
    航空券用語では国際線に国内線を付け足す場合の追加料金のこと。
    アドオン運賃(ADD-ON)は、航空券の国際線に国内線を追加する際の追加料金を指す。通常、最も適した乗り継ぎ便に適用され、国際線を予約した場合に限られ、国内の航空運賃が割引になることもある。航空会社によっては、アドオン運賃の国内線部分が無料になる場合もあり、旅行代理店に確認して航空会社を選ぶ際の参考にできる。ただし、アドオン設定は複雑で、航空会社や目的地、時期によって異なる。
  • ADM
    ADMとは、Agency Debit Memosの略称で、代理店が運賃の誤計算等により、運賃・TAX等の不足分が発生した際に航空会社にから発行される追加費用の請求のこと。
  • ADMD
    ADMDとは(Advise Electronic Miscellaneous Document Number)の略で、有料座席や有料アイテムの事前購入などのアンシラリーサービスのEMDの発行期限のこと。当該日付までにEMDの発行を完了させないと、事前リクエストしたアイテムがキャンセルされる。
  • ADTK
    Advise If Ticketedの略略称で、航空券の予約記録(PNR)に対して、SSRを用いて航空会社から通知される発券期限のこと。
  • ADV
    通知するという意味
  • Air Extra
    有料ラウンジ等の航空会社の有料サービスを検索及び予約する機能のこと
  • Airline Industry Data Model (AIDM)
    Airline Industry Data Model(AIDM)は、IATAが推進する航空業界向けの共通データモデルを提供するフレームワークであり、異なる業務プロセスやシステム間でのデータ共有を容易にします。旅行者、航空会社、空港、貨物輸送など、すべてのセグメントに対応しており、業界全体の効率性向上に寄与します。また、AIDMはNDCやONE OrderといったIATAの他のプロジェクトとも関連しており、航空業界の効率化と顧客体験の向上に貢献しています。
  • ASR
    Advanced Seat Requestの略称で、事前座席指定のこと。
  • ATM
    Alternative Transfer Methodの略称で、旅行代理店などが航空券の発券時の支払として、CASHによるBSPを経由する支払い手段ではなく、クレジットカードのように直接航空会社へ支払する手段のこと。
  • ATPCO
    Airline Tariff Publishing Co.の略称で、主に、米国とカナダの国内運賃および両国間発着の運賃・規則を収録されるシステムのひとつ。

CONJUNCTION TICKET

1旅客につき、2券番以上使用する航空券。

EMD

手荷物や機内食等付加サービスの利用料の支払いや、旅程の変更時にかかる手数料の支払い等に利用される電子クーポン

Fare Basis

英数字で構成された、運賃の種別を表すコード。

FIT

団体旅行やパッケージツアーではなく個人旅行のこと。

GDS

コンピュータを利用した 旅行関連の予約・発券システムの総称のことで、旅行会社がチケットの手配を行う際に使用している端末のこと。

HK

航空券の予約状況を表す用語のひとつで、「予約確保出来ている状態」のこと

IATA

国際航空運送協会のことで、世界の航空運輸企業の業界団体。フルサービスキャリアの多くがIATAに加盟している。航空券業界にはとって重要な組織。

INF

インファントの略。

MCT

各空港での飛行機の最低乗継時間のこと

PNR

リファレンスとも呼び、航空券の予約記録のこと。氏名、航空会社、便名、予約クラス、フライトスケジュールなどが登録されている。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

普段あまり聞き覚えの無い言葉が多かったと思います。しかし、これらの用語は旅行業者が日々業務を行う中で当たり前のように使っている言葉です。

旅行会社への問い合わせの際に、さりげなくこれらの言葉を織り交ぜてみてはいかがでしょうか。

「こいつ知ってる奴だな」と思われることでしょう。

もう少し簡単な初級編はこちら。

航空券の業界用語一覧(入門編)

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